尊いと思うこと

 アメリカ合衆国ではトランプ氏が大統領になっていて,今年は本当に激変の年だなあと思いながら,ジムに行って走って,帰ってきて詩を書いていた。もうワシントンでは夜が明けている。海の向こうでは,また激動の一日が始まろうとしている一方,日経平均株価がどっと下がった日本にいる私は,いつもどおりの一日を終え,眠ろうとしている。世界が大きく動いているからといって,いま,わたしに出来ることがあるわけではないのだけれど,他人事と思っているわけではないのだけれど,埋まらない距離や立場を少し憂いながら,眠りにつこうとしている。

 トランプ氏が大統領になったその瞬間,世界のどこかで絵を描いている人がいて,詩を描いている人がいて,生まれた子どもがいて,去っていった人々がいて,そんな当たり前の事実が尊いと思う。大きく世界が動いているその瞬間も,変わらず動いている世界があるというのが,当たり前のようで尊いと思う。

 政治を論じる力があるとは思わないので,論じることは専門家に任せるとして,私はこんな日も詩を書いています。ただね,世界に置いて行かれないように,私の周りのほんの小さな世界だけでも,ほんのすこしでもいいから,いい世界になるように,できることを探しながら,行いながら,生きていくことだけはやめない。

 政治の話を期待してブログに辿り着いた人がいたら申し訳ないな。辺鄙な世界に住む小さな人間のとりとめのない話でした。おわり。